エアコンが壊れて、ネットでの購入を検討するまで(体験談)
先日、娘の部屋のエアコンが不調になりました。最初は涼しい風が出ているのに、途中からただの送風に変わり、そのまま本体の電源ランプが点滅して送風すら止まってしまうという症状が頻発するようになったのです。この時期に故障すると、寝ている間に熱中症を起こしかねないので、慌てて設置してもらった街の電気屋さんに診てもらいました。結果は基板の故障で、修理よりも交換をすすめられました。
内心「うちで新しいのを買ってください」と言われるかなと身構えていたのですが、意外にも「狭めの畳数用はうちでは取り扱いが少なく、仕入れの都合で価格がどうしても上がってしまうので、ネットで買ったほうが安いと思いますよ」とアドバイスをもらいました。親の代からお世話になっている担当者の方だったため「ぶっちゃけると自分のところで買うとどうしても割高になる」とまで教えてもらえました。実際にネットを見てみると、なかなかお買い得な掘り出し物もちらほらありました。
ただ、エアコンは本体を買うだけでは終わりません。取り付けには、電気工事や冷媒配管を扱える専門の施工業者による工事が必要になります。相談した電気屋さんは繁忙期のため、自店で購入したエアコンしか工事に対応できないとのことでした。
とはいえ、のんびり比較検討している時間はなかったので、うちは機種やメーカーにこだわらず、工事込み&機種おまかせのエアコンを不安ながら購入しました。
購入時点でネット上で設置場所の選定や、配管の長さ、電源(アンペア数などを含む)などのオプション情報を自分で事前入力する必要があり、「これで合っているのかな?取り付けてもらった後に『これもオプション』『あれもオプション』と記載価格より高くなったらどうしよう?」「かなり古い型番の機種が届いたらどうしよう?」と、心配になるポイントがいくつもありました。
ちなみに、時間に余裕があれば「本体はネットで安く買って、取り付け工事だけを専門業者に依頼する」という方法を選んでいたかもしれません。
「本体は安く買えそうだけれど、工事はどこに頼めばいいのか分からない」という状況の方に向けて、ここからは「取付工事だけを頼むことができるか?」という視点で調べて分かったことをご紹介します。
ネットで買ったエアコンでも取り付けだけを頼めるのか
結論から言うと、ネットで買ったエアコンでも取り付け工事だけを引き受けてくれる依頼先はあります。主な選択肢は3つで、それぞれ費用の傾向や向き不向きが違います。

取り付けを頼める3つの依頼先
購入先の設置サービス
家電量販店やネット通販の中には、本体購入と同時に設置サービスを申し込めるところがあります。購入から工事までを一つの窓口で済ませたい人には手間が少ない方法です。ただし、実際の工事は提携先の業者に委託されることが多く、担当する業者によって仕上がりや対応にばらつきが出る場合があります。また、ショップによって対応可否や料金体系が異なるので、自分が買おうとしている本体で設置サービスが使えるかどうかは事前に確認が必要です。
また、わたしの例のように、申し込み時点で自分で「配管の追加」や「コンセントの形状」など多少専門的な情報を入力しないと正確な見積もりが出ない可能性がある点には注意が必要です。
マッチングサイトやアプリで個人の職人に頼む
工事のマッチングサービスは、工事を頼みたい人と、実際に作業する職人や業者をインターネット上で引き合わせる仕組みです。おおまかな流れは次のとおりです。
利用者がマッチングサイトやアプリで「エアコン取り付け」のような依頼内容と希望条件(場所、日程、予算など)を投稿すると、登録している職人や業者がそれを見て応募したり見積もりを送ったりします。利用者は届いた見積もりやプロフィール、評価を比較し、選んだ相手と直接やり取りを始めます。
メリットは、複数の職人を横並びで比較できるため、価格や日程の融通が利きやすいことです。地域の個人事業主など、通常なら見つけにくい相手にも依頼できます。一方で、品質や対応の丁寧さは職人ごとにかなり差がある点には注意が必要です。また、会社としての工事保証がつくとは限らず、契約や保証の扱いは職人個人との取り決め次第になることが多いです。
工事専門会社に直接頼む
エアコン工事を専門に扱う工事会社に、取り付けだけを直接依頼する方法もあります。標準工事の範囲があらかじめ決まっているため、見積もりの内容が比較的分かりやすいのが特徴です。また会社としての施工体制があるので、対応する職人によって品質が大きくばらつくリスクが個人依頼より抑えられます。仮に担当者が急に対応できなくなっても、会社として代わりスタッフの手配ができるのも安心材料です。
さらに、会社としての工事保証がつくことが多い点も大きな違いです。マッチングサイトの個人契約だと保証の有無や内容が職人ごとにまちまちですが、工事専門会社なら「施工不良による不具合は1年間無料保証」など会社としての保証がセットになっているケースが一般的です。
ただし依頼の窓口が本体購入先と工事会社の2つに分かれるため、購入から工事までを一つの窓口で済ませたい人にとっては、多少手間が増えます。型番の伝達や設置場所の写真の準備など、自分で用意する情報も増えます。
工事会社に取り付けを頼むときの流れ
- 問い合わせ
- 型番と設置場所の写真でWeb見積もり
- 金額確定と工事日決定
- 工事当日
まず問い合わせの段階で、「本体はネットで購入する(した)ので、取り付け工事だけをお願いしたい」と伝えます。次に、購入予定の(または購入済みの)エアコンの型番と、設置場所の写真を使ってWeb見積もりを行います。型番によって配管の太さや必要な工事内容が変わるため、この段階でおおよその金額が分かります。写真での見積もりが難しい場合は、職人が自宅まで来る現地調査という方法もあります。
工事会社の場合は、設置場所の条件による追加工事の費用も含めて、見積もりの時点で金額が確定するのが一般的です。そのため、工事が終わったあとに想定外の請求が発生しにくい点も大きな安心材料です。
金額に納得できれば工事日を決め、当日は取り付け作業、試運転、動作確認まで行ってもらって完了です。工事にかかる時間は、標準的な取り付けなら1台あたり約1.5〜2時間が目安です。
当日は、設置場所の周辺を片づけ、室外機の設置スペースと作業車を停められる場所を確保しておくと、作業がスムーズに進みます。
立ち会いが必要かどうかも、依頼時に確認しておくと安心です。さらに、工事専門業者は施工事例が豊富で、事前にネットなどで施工事例を確認できる点も安心材料のひとつです。
取り付けのみを頼む場合の費用相場
調べてみると、費用は「設置場所次第」で大きく変わるという点は各社共通でした。標準的な工事の範囲に収まる場合、安いところでは1台あたり16,800円(税込)からという会社もあります。実際の金額はお住まいの状況によって変わるため、目安として参考にしてください。
なお、取り付け工事だけを別で頼む場合の一般的な相場は1台あたり20,000〜25,000円程度が目安で、ここに設置状況に応じた追加費用が乗る形になります。
標準工事に含まれる作業
- 室内機の壁への設置・固定
- 室外機の設置(同一階の地面置き・ベランダ置きが対象)
- 配管パイプの設置(4mまで)
- 配管・配線・ドレンホースの接続(いずれも4mまでが標準の範囲)
- 真空引き(配管内部の空気と水分を抜き取り、性能低下や故障を防ぐための作業)
- 電源接続
- 作業に必要な床や壁の養生、設置後の動作確認、掃除・片付け
一方で、設置場所の条件によっては標準工事の範囲を超えて追加費用がかかるケースもあります。この点が曖昧だと後から困るので、事前に把握しておきたいところです。
目安としては、配管の延長が1mあたり約3,000〜4,500円、古いエアコンの取り外し工賃が約5,000〜8,000円(このほかに家電リサイクル料金と収集運搬料金がかかります)、専用回路の新設・コンセント交換・200V切替が約10,000〜20,000円で、金額は業者や現場の状況によって変わります。
追加費用が発生するケース
- 4mを超える配管の延長
- 高所作業や屋根置き
- 隠蔽配管
- 古いエアコンの取り外しと処分
- 専用コンセントの増設や交換
該当しそうな項目がある場合は、見積もりの段階で確認しておきましょう。
支払方法
支払いについては、工事完了後の後払いに対応し、コンビニ・郵便局・銀行などで支払える会社もあります。対応している支払い方法は会社ごとに異なるため、依頼時に確認しておくと安心です。
支払方法
支払いについては、工事完了後の後払いに対応し、コンビニ・郵便局・銀行などで支払える会社もあります。対応している支払い方法は会社ごとに異なるため、依頼時に確認しておくと安心です。
依頼する前に確認しておきたい4つのこと
1. 本体の保証と工事の保証は別
本体のメーカー保証は購入店を通じた対応になり、工事の保証とは別ものです。保証年数は製品によって異なるので、購入時に確認しておきましょう。一方、工事の保証については、施工不良によって生じた不具合を工事会社側として保証している会社もあります。
2. 古いエアコンの取り外しと処分
故障した古いエアコンを交換する場合は、取り外しと処分も必要になります。標準工事に含まれない追加費用なので、依頼時にまとめて相談しておくとスムーズです。取り外したエアコンは家電リサイクル法の対象で、工事費とは別にリサイクル料金と収集運搬料金がかかります。
3. 設置場所の条件(コンセント形状、配管穴、室外機置き場)
設置場所の条件によって工事内容が変わるため、写真見積もりの際は、この点が分かるように撮っておくと、金額のズレが起きにくいようです。
4. 繁忙期(6月から8月)は工事が混み合う
需要が集中する6月から8月は、工事の依頼が立て込みやすい時期です。この時期は問い合わせから工事まで1~3週間ほど待つケースもあるようなので、買い替えを検討し始めた段階で先に見積もりを取っておくのが安心です。
取り付けのみが向いている人、向いていない人
欲しい機種がすでに決まっていて、ネットで安く買えるあてがある人には、取り付けのみを別で頼むやり方は向いています。
一方で、そもそもどの機種を選べばいいか分からない人や、設置場所の条件が特殊で相談しながら決めたい人にとっては、本体探しと工事の窓口が別々になることが負担になりがちなので、本体購入と工事をまとめて相談できる窓口のほうが安心かもしれません。
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